各国の通貨とFXでの特徴

・米ドル(USD) 自由の女神
全世界の基軸通貨で安定感がある。ドルは比較的馴染みがあり、たいていの方は、今1ドル何円か聞かれても、おおよそ答えられるだろう。
値動きもそれほど荒くないので、FX初心者向きの通貨。「有事のドル買い」という相場格言があるが、2001年の9.11以降は当てはまらないことが多い。
近いうちに利上げが予想され、上昇トレンドが継続するとの予想が多い。

・ユーロ(EUR) ドイツの風景
ドイツとフランスが牽引する通貨で、米ドルの次に取引量の多い通貨です。
ユーロ圏GDPの約1/3をドイツが占めていて、ドイツの経済指標によって大きく動くことも。(次いでフランス)
ギリシャなど財政が悪化している国もEUに加盟していて、ギリシャ債務問題は解決に向かっているが、まだまだ波乱の展開がありそうだ。


・豪ドル(AUD) オーストラリアの風景
オーストラリアは農業が盛んなのと、石炭や鉄鉱石の他、アルミニウム、原油、ボーキサイトなどの資源輸出大国。なので、資源の輸出先の景気に左右されやすく、商品価格の値動きとも連動しやすい。
高金利なのでFXで人気の通貨。
中国経済との関わりが強いので、中国の経済指標にも気を配る必要あり。

・ニュージーランドドル(NZD)ニュージーランドの風景


観光立国ニュージーランド。オーストラリアの情勢に影響を受けやすく、豪ドルと似た変動を見せる通貨。
高金利なのでFXで人気の通貨。

 

英ポンド(GDP)イギリスの風景
1日の変動幅が大きい通貨。デイトレードやスキャルピング向き。ただし、値動きが荒い通貨なので初心者のうちは手を出さないのが吉。
「米ドル/円が1円動くと英ポンド/円は2円動く」とも言われています。
2007年7月に1ポンド=250円に達しとこともありましたが、2009年1月には1ポンド=121円と約50%も下落しました。
英国の貿易相手の半分以上は欧州のEU諸国が占めています。つまり、欧州との経済的な結びつきが強く、欧州経済の影響を受けやすいと言えるでしょう。


・トルコリラ(TRY)トルコの風景
かなり高金利だがマイナー通貨。輸出の主力は、かつての繊維・衣服から自動車や一般機械などの付加価値の高いものへとシフトしつつあります。
輸出相手はEUが全体の約4割を占めますが、個々の国との関係ではいずれも輸出全体の10%を下回っており、輸出先は多様です。


・南アフリカランド(ZAR)
ハイリスク・ハイリターンとして知られている高金利な通貨。経済を支えているのは、豊富な天然資源で、金やプラチナなどが有名です。
マイナー通貨なので、ギャンブル性と流動性リスクが高いので取引には十分気を付けておきたい。


・日本円(JPY) 日本の風景
世界三大通貨のひとつで、米ドル、ユーロに続いて取引量が多い。
低金利通貨。リスク回避志向が強まると、安全資産として円が買われ、円高に振れることが多い。
アベノミクスの行方を世界が注目している。


初心者のうちは米ドル円の取引からスタートして慣れていくのが良いでしょう。
通貨によって値動きの特徴(クセ)がそれぞれあるので、慣れない通貨での取引は慎重に。そして、各国経済の勉強を続けていくことが、勝率アップへの近道です。