ドル/円は一旦底打ちしたようにも見え、今後の方向感が決まりそうな局面にきています。
地政学リスクもあり、一時は108円台まで円高が進んでいました。が、地政学リスクは後退し111円台半ばまで値を戻してきています。この戻りが一時的なものか、見極める段階でしょう。フランスの大統領選や地政学リスクの再燃などに振り回されることも予想されますが、FX各社が公開しているポジション保有比率を見ていきたいと思います。(各社データの反映時間にタイムラグがあるので、リアルタイムのポジションでなかったり、4/25営業終了時点のポジションの場合もあり)
↓FXプライムbyGMO
↓外為どっとコム
なお、以下に挙げるOANDA Japanのオープンオーダーとポジション(ドル円)をみると、108~111円付近で買いポジションも売りポジションも多く建てられ、含み益・含み損の明暗が分かれている。
塩漬けポジションが、損切り決済に今後向かうのか要注目。
ちなみに、シカゴ筋のIMMポジション(一週間遅れ)を見ると、円売りポジションの縮小が続いている模様。
↓IMMポジション(ドル/円)
自動売買系はどうなっているかというと、システムトレードのミラートレーダーでのドル/円売買比率は、
こんな感じなので参考に。さらに余談だが、その中でも人気ストラテジーのQuickShift(USD/JPY)は今、109.802円で買いポジションを持っている。
いろいろな角度からポジションを分析してみましたが、地政学リスクや政治や選挙に振り回される不安定な相場展開が続きそうです。ただ、一旦は悪材料の出尽くし感もあります。
再度経済に目を向けると、米国は徐々に利上げしていくことが予想されているため、ドル/円は下支えされるとの見方が根底にあります。短期的に、リスク回避の円高が進行することはあるかもしれませんが、米国の金融政策は今後も利上げ方向にあることを頭の片隅に入れておきたいですね。