2017年7月12日未明でのポジション比率分析

ドル/円は、ゆるやかな上昇トレンドが継続中です。米国は順調に利上げが進んでいます。一方の日本は、量的質的緩和を継続させる姿勢を維持させたままです。この「米国と日本の金融政策の違い」が意識され、日米金利差拡大が根底にあるため、円安トレンドが支援されています。ドル/円は115円の大台回復が意識され、ゆくゆくは年初の118円台なども視野に入るかもしれません。
ただし、突発的なリスク回避により円高トレンドに急変する可能性もあるので、要注意。投機筋のポジションがどれ位偏っているのか、ポジション現状確認の意味もこめて、FX各社が公開しているポジション保有比率を見ていきたいと思います。(各社データの反映時間にタイムラグがあるので、リアルタイムのポジションでなかったり、7/10営業終了時点のポジションの場合もあり)

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OANDA Japan

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なお、以下に挙げるOANDA Japanのオープンオーダーとポジション(ドル円)をみると、113~114円台中盤付近で買いポジションも売りポジションも多く建てられ、含み益・含み損の明暗が分かれている。塩漬けポジションが、損切り決済に今後向かうのか要注目。

オープンオーダーとポジション

ちなみに、シカゴ筋のIMMポジション(一週間遅れ)を見ると、円売りポジションの増加が続いている模様。

↓IMMポジション(ドル/円)

IMMポジション

一方、くりっく365の為替売買動向は、こんな感じ。
↓くりっく365為替売買動向(USD/JPY)

くりっく365為替売買動向

自動売買系はどうなっているかというと、ミラートレーダーの人気ストラテジーQuickShift(USD/JPY)は今、111.362円で買いポジションを持っている。

QuickShift

 

いろいろな角度からポジションを分析してみましたが、今の市場の関心事は、これまで緩和方向だった金融政策の「出口戦略」です。緩和的な金融政策が出口に向けて転機を迎えているとの見方が市場で強まっています。順調に利上げを進めている米国はもとより、欧州・英国・カナダなども、緩和縮小や利上げに前向き姿勢が示唆されています。
こうした流れから取り残されていて周回遅れなのが日本。日本円は今後も低金利な通貨だと投機筋から見られているのです。日銀のスタンスが変わらない限り、ドル円・クロス円の円安トレンドがゆったりと支援されていくことも考えられそう。

2017年5月30日夜でのポジション比率分析

ドル/円は、次なる材料待ちの展開が続きそうです。6/2金曜日に米雇用統計が発表されます。ここで予想通り~良好な結果が出れば、6月FOMCでの追加利上げが期待されます。
しかしながら、市場はFOMCの追加利上げの織り込みが進んでおり、ドル高の支援材料になるかは微妙なところでしょう。
北朝鮮に関する地政学リスク・トランプ政権に関するリスク・米雇用統計をはじめ、米国経済指標の下振れリスクなど、円高方向へ動き出す「火種」がたくさんあることも頭に入れておきたいところです。
材料の出尽くし感もあるのでレンジ取引が継続しそうな気配もありますが、ポジション現状確認の意味もこめて、FX各社が公開しているポジション保有比率を見ていきたいと思います。(各社データの反映時間にタイムラグがあるので、リアルタイムのポジションでなかったり、5/29営業終了時点のポジションの場合もあり)

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なお、以下に挙げるOANDA Japanのオープンオーダーとポジション(ドル円)をみると、110円台半ば~112円付近の狭い範囲に、買いポジションも売りポジションも多く建てられている。

 オープンオーダーとポジション

含み益・含み損の明暗が分かれている。横ばいでのレンジ取引が続いてるためか、短期売買のポジションが中心なのか、狭い範囲にポジションが集中している。

ちなみに、シカゴ筋のIMMポジション(一週間遅れ)を見ると、増加傾向が続いていた円売りポジションが縮小している模様。

↓IMMポジション(ドル/円)

 IMMポジション

 

自動売買系はどうなっているかというと、システムトレードのミラートレーダーでのドル/円売買比率は、

 ミラートレーダー

こんな感じなので参考に。さらに余談だが、その中でも人気ストラテジーのQuickShift(USD/JPY)は今、110.807円で売りポジションを持っている。

 QuickShift

いろいろな角度からポジションを分析してみましたが、次なる材料が出るまでドル/円は方向感に欠いたレンジ取引が継続しそうです。
それと、ユーロの中長期的な動向も気を配っておきたい。欧州の金融緩和縮小や終了、その先にある利上げといった「出口戦略」が意識され始めている。(もっとも、一筋縄では行かないだろうが。)
ユーロ/ドルの中長期的な動向がドル/円にどういった影響をもたらすのか、ユーロの動向も含めて注視していく必要がありそうです。